検査ファイル 試薬
コントロール尿
木庭 敏和
1
1東海大学大磯病院中央検査室
pp.248-249
発行日 1988年3月1日
Published Date 1988/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204439
- 有料閲覧
- 文献概要
尿検査の精度管理は,臨床検査の中でもっとも立ち遅れているものの一つで,その原因として,①尿定性検査は,-,+,++などの概略で表現され,だいたいの値が得られればよいという考えや,②尿定性検査の主流である,試験紙はその形態から変性しにくいという思い込みがあるためと思われます.しかし,周知のごとく尿定性の判定は主観が入りやすく,また採光条件やバックの色などが成績に影響し,さらに,試験紙に含まれる成分は予想以上に不安定であることなどから,精度管理が必要になります.このための解決方法に市販コントロール尿の使用があります.
コントロール尿の使用目的は,日常検査が正しく行われているかどうかをチェックすることにあります.市販のコントロール尿は大別して,定性検査用と定量検査用があり,ここでは前者を中心に紹介します.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.