臨床生理検査と技術 Ⅶ 呼吸機能検査
[2]呼吸機能測定装置の構造と原理
[A]簡易型呼吸計(バイテイラー)
荒谷 清
1
1産業医科大学病院中央臨床検査部
pp.594-595
発行日 1987年4月15日
Published Date 1987/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204113
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近年,コンピューターの進歩に伴い,臨床検査の多くの分野で測定装置の自動化が普及してきたが,臨床のニーズと測定装置のハード面,ソフト面とのマッチングについては未完成の部分も少なくない.
呼吸機能検査は,患者の最大限の協力を必要とするため,得られた測定値を採用するか否かは,臨床検査技師の判断(手動化)にゆだねられているが,手動で採用しようとする測定値そのものが自動化(コンピュータライズ)されたシステムから得られた測定値であることを忘れてはならない.すなわち,多種多様な条件(病態,性格,難易性)を持つ患者から得られた測定値と,臨床のニーズとの間にミスマッチを起こさないためには,多種類の測定装置の中から臨床のニーズに見合った適切な測定装置を選択することが望まれるとともに,測定装置のシステム(フローチャート,各パーツの特性,コンピューターソフトの内容)のアウトラインはもとより,各検査方法の測定原理などの十分な把握が必要である.
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