臨床生理検査と技術 Ⅵ 筋電図検査
[3]筋電図の波形
本間 伊佐子
1,2
1東京文化医学技術専門学校
2虎の門病院臨床生理検査部
pp.576-580
発行日 1987年4月15日
Published Date 1987/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204107
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はじめに
筋電図検査の対象となる骨格筋は,収縮するときに活動電位が現れる.これを電極を用いて導出し,増幅したものが,筋電図(electromyogram:EMG)である.筋電図の所見によって,目的とする筋が正常の活動を示すか,異常な状態であるのか,異常である場合はどの部位の障害が考えられるかを判定しようとしている.
筋は多くの筋線維から成り立っており,多くの神経筋単位(neuromuscular unit:NMU),運動単位(motor unit)が集まっている.そのため,なるべく細かい単位の筋活動を記録し,その活動状態を知る必要がある.針電極による検査はそのために使われている.広く臨床に用いられているのは同心型1心針電極であり,特に断りのないときの筋電図はこの種の針電極によったものである.
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