臨床生理検査と技術 Ⅳ 超音波検査
[5]小児先天性心臓疾患の超音波検査
重田 裕司
1
1兵庫県立尼崎病院研究検査部
pp.487-490
発行日 1987年4月15日
Published Date 1987/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204084
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はじめに
先天性心疾患は,二次口心房中隔欠損症や心室中隔欠損症など単独の心内奇形から心房,心室,大血管の心血管奇形が複合するものまで多様である.それゆえに心断層エコー図(以後,2DEと略す)による先天性心疾患へのアプローチは,心房,心室,大血管の形態的な特徴や空間的位置関係を系統的に観察していく方法で行われる.
2DEによる系統的アプローチ法はVan Praaghの連続的心区分法に基づいて,①内臓心房位(visceroatrial situs),②心室ループ(ventricular loops),③大血管(大動脈,肺動脈)の空間的関係(conotruncus),④心房と心室の連続関係(atrioventricular relation),⑤心室と動脈の連続関係(ventriculoarterial relation)の5項目と心房中隔と心室中隔の走行を観察していく.
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