臨床生理検査と技術 Ⅰ 心電図検査
[1]心電図検査の動向
小沢 友紀雄
1
1日本大学医学部第2内科
pp.404-406
発行日 1987年4月15日
Published Date 1987/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543204061
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はじめに
心電図検査は現在ではすでに特殊な検査ではなく,胸部X線写真と同様にスクリーニングとして重要なものの一つになっている.学童検診や成人病検診において心電図が記録されていることを見ても,普及の程度が理解できよう.
心電図検査の中心はいうまでもなく12誘導心電図であり,その記録も最近の機種ではきわめて容易に,明瞭にとれるようになってきている.しかし,その反面,コンピューターによる自動解析などでは,正しく心電図をとり,その結果がまちがっていないかどうかをチェックする必要も出てきて,記録を行う者の心電図に対する知識習得のための教育も多様性を帯びてきている.昨今におけるコンピューター利用の浸透は心電図検査の領域にも及び,検査を担当する者としてはそれに無関心でいるわけにはいかないであろう.
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