検査ファイル 試薬
尿検査試験紙1—蛋白
加島 準子
1
1東京都予防医学協会検査研究部
pp.892-893
発行日 1986年7月1日
Published Date 1986/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203797
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試験紙による尿一般定性検査は簡便で,検体量も少量ですみ,短時間で結果が得られるので,今日どこの検査室においても行われている.しかし,試験紙を尿に浸し,決められた時間に色調表と比べて判定するという動作は一見簡単に見えるため,安易に考えられやすいが,常に同じ条件のもとで正確なデータを出すことは決して簡単なことではない.正確な成績を常に提出するためには,試験紙の特性をよく知り,管理することが重要である.今回このシリーズでは,尿検査試験紙の蛋白,糖,潜血部分について3回に分けて述べる.
尿蛋白試験紙は尿中アルブミンに特異的に反応するが,グロブリン,Bence Jones蛋白,ムコ蛋白には反応しにくい.試験紙法が陰性の場合,アルブミンの存在は否定できるが,その他の蛋白の存在は否定できない.
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