病気のはなし
悪性関節リウマチ
橋本 博史
1
1順天堂大学内科(膠原病)
pp.882-887
発行日 1985年10月1日
Published Date 1985/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203461
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悪性関節リウマチとは
慢性関節リウマチ(rheumatoid arthritis;RA)は20〜50歳の女性に好発し,多発性関節炎とその破壊を主な徴候とする慢性の炎症性疾患である.しかしながら,その臨床像は多様で,時に血管炎を基にして内臓の障害をきたし,生命に対する予後不良な病態がみられる.
Bevans(1954)らは,このような症例を2例報告し,悪性関節リウマチ(malignant RA;MRA)と名づけた.MRAの特徴を要約すると,1)明らかなRAが存在する.2)心,肺,消化管,神経などの内臓病変が同時に存在する.3)これらの内臓病変によって生命の予後が悪くなる.
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