けんさアラカルト
細胞診における特殊染色の活用
小池 昇
1
1東京都養育院病院病理部
pp.1122
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203225
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細胞診における特殊染色(以下,特染という)の有用性はいまさら言をまたない.その目的とするところを大別すれば,①悪性細胞の確定診断,②転移性腫瘍の原発臓器推定,③細胞の機能状態の判定,④真菌,原虫などの証明とすることができよう.無論,この中で最も重要なものは①であり,特染の結果によって初めて,あるいは自信をもって癌細胞と判定できたということは日常しばしば経験することである.しかし,特染には染め出す対象別に,また同一対象でもその方法により種類が多くあり,総合的な面から最も効果的な方法が考えられねばならない.このことについて私見ながら二,三述べたいと思う.
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