基礎実習講座
グラム染色
相原 雅典
1
1天理よろづ相談所病院臨床病理部
pp.609-612
発行日 1984年7月1日
Published Date 1984/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203094
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臨床細菌検査におけるグラム染色の意義は,検査の進行過程において次に進むべき方向を決める重要な鍵であるが,同時に,技師の能力しだいでは最も手軽な,しかし臨床への貢献度が非常に高い検査法ともすることができる.例えば肺炎や化膿性髄膜炎のような疾患では,急性期における数時間内に行われる処置により予後が決定されるため,一刻も早く適切な情報を提供せねばならない.そのため,われわれ技師は患者材料の染色標本を鏡検し,起炎菌の推定を試みるべきであり,常に正しい情報を報告できるよう日頃から十分トレーニングを積んでおかねばならない.
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