珈琲ブレイク
せめて自国語に堪能になろう
M K.
pp.550
発行日 1984年6月1日
Published Date 1984/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203071
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人と人とのコミュニケーションの基本は言葉であるが,言葉づかいには流行があるようである.
電車の中などで高校生たちの会話を聞いていると,まず言葉づかいの性差がなくなっているのに気づく.「…だよ」とか「あいつ」とか,以前は男言葉とされていたものが,何の屈託もなく可愛らしい娘さんの口からポンポン飛び出してくる.また,語尾を強調したような物言い,「…でェ」「…だからァ」「するのォ」などは,かつての学生のアジ演説の名残りか,または荒っぽい浜言葉だと思っていたのだが,ごく普通の若者たちの会話の一部になっている.そして困ったことに,いつの間にか我が身も感化(?)されて,「…するよ」などと口走ったり,変な敬語を使ったりしてひとりで赤面することがある.
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