技術講座 生化学
酸性ホスファターゼの測定法
畑 義治
1
,
長谷川 昭
1
,
佐賀 優子
1
,
上野 泰男
1
,
天川 勉
2
1聖マリアンナバイオケミナル・ラボラトリーズ(ブリストル)
2聖マリアンナ医科大学病院検査部
pp.137-142
発行日 1984年2月1日
Published Date 1984/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202965
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酸性ホスファターゼ(acid phosphatase;AcP)測定法は,1954年以来今日に至るまでKind-King法が主流を占めてきた歴史の長い検査法である.また1952年,Fishman,LernerらはL-酒石酸が前立腺性酸性ホスファターゼ(prostatic acid phosphatase;PAP)を選択的に抑制することを利用し,PAP測定法としてKind-King法へ応用した.
Kingはフェニルリン酸を基質とし,生成したフェノールを除蛋白することなしに4-アミノアンチピリン(4-AAP)反応にて定量する方法を1951年に試みたが,蛋白の影響が避けられず成功しなかった.その後Grifols Lucasは試薬濃度を上げることにより,蛋白の影響を受けずに測定することに成功したが,オリジナル論文としては認められず,遅れて1954年にKind-King法として正式に承認されたものである.
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