今月の主題 検査項目の再評価
話題
前立腺酸性ホスファターゼ(PAP)
山中 英壽
1
,
深堀 能立
1
Hidetoshi YAMANAKA
1
,
Yoshitatsu HUKABORI
1
1群馬大学医学部泌尿器科学教室
キーワード:
PAP
,
PSA
,
前立腺癌
Keyword:
PAP
,
PSA
,
前立腺癌
pp.1657-1659
発行日 1998年12月15日
Published Date 1998/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903957
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1.はじめに
前立腺酸性ホスファターゼ(prostatic acidphosphatase;PAP)は前立腺癌の腫瘍マーカーとして古くから使用されていたが,PAPが臨床応用され始めたころからPAP以外の腫瘍マーカーの開発研究が活発に行われ,その中から発見された前立腺特異抗原(prostate specific antigen;PSA)1)が優れた腫瘍マーカーであるとの評価を得て,PSAがPAPに代わって前立腺癌腫瘍マーカーとして使用される頻度が高くなってきている.医療経済状況が厳しくなり,検査の効率的利用が求められている昨今,前立腺癌の腫瘍マーカーとしてPAPからPSAに変更すべきものであるのか,続行すべきものであるのかは,ただ漫然と習慣的にオーダーするのではなくして,その特異性および臨床的意味についてPAPについて検討すべきときにきている.
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