検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
n-DNA抗体測定の意義
東條 毅
1
,
鏑木 淳一
1
1慶応義塾大学内科
pp.601-605
発行日 1983年7月1日
Published Date 1983/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202802
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n-DNA抗体の測定は,膠原病を疑う患者に対して広く用いられるようになっている.本検査が全身性エリテマトーデス(SLE)の補助診断法として重視されることは,既によく知られている.アメリカリウマチ協会(ARA)のSLE分類予備基準は,SLE診断の手引きとして,広くわが国でも使われている.昨1982年にこの基準が改訂されたが,その際新たに抗DNA抗体が,診断基準項目中に追加された.このようにn-DNA抗体の測定は診断上の意味を持つとともに,病態をよく反映する検査としても,重要である.また治療の指標ともなっている.
本稿では,日常用いられているn-DNA抗体検査の持つこのような臨床的意義について解説する.また抗体検査に関連したいくつかの間題も取りあげて,n-DNA抗体測定法の理解に役立てたい。
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