コーヒーブレイク
一般臨床検査士試験の印象
O. T.
pp.700
発行日 1981年9月1日
Published Date 1981/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202337
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一般臨床検査士の試験が7月初旬に行われた.受験者は一般検査はもちろんのこと化学,血液,病理,細菌などの基本的な技術がチェックされる.臨床検査が専門分化している現状では,合格するにはなかなか大変であると思う.受験者は必ずしも技師学校の卒業者とは限らず,技師学校の学生であったり,一般の高校,大学卒と幅広い.
筆者は何年か前から試験の手伝いをしてきた.最近の受験者の傾向として技術が低下してきているように思われる.極端な言い方をすれば,当然行ってはならないとされている手技を,平気で行っている.例えば細菌の塗抹標本を作製する場合,塗抹面の乾燥と固定を同時に行う人がかなり多く見受けられた.成書によれば塗抹面の乾燥は自然乾燥させるのがよいが,急ぐ場合はバーナーの炎30cmのくらい上方で乾燥させ,炎の中で行ってはならないことが記されている.同じようなのもほかにもあるが,特に小検査室で働いておられる方は適当な指導者がなく,どうしても手技が自己流になりやすいのであろう.
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