技術講座 血液
ヘマトクリット値測定
中嶋 孝之
1
1慈恵医大病院中検
pp.829-831
発行日 1976年11月1日
Published Date 1976/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201202
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ヘマトクリット(以下Htと略)とは"ヘマト⇒血液,クリット⇒分ける"という意味で,全血液100ml中の赤血球容積の占める割合を%で表現したものである.CBC(complete blood count;全血液検査)の中でもHtは,貧血や多血症,白血病などの血液疾患の診断には欠かすことのできない重要な臨床検査の一つである.
Ht測定には末梢血を用いる遠沈により赤血球部分の占める容積(packed cell volume)を測定する毛細管高速遠沈法(ミクロヘマトクリット法)と,Wintrobe法(ウィントローブ法)の2法があり,他に電気抵抗法や,比重より測定する方法と,RIを利用して全循環血液中の全赤血球容積を測定する体Ht(body hematocrit)がある.臨床的には静脈Htが広く用いられ,高速遠沈法,Wintrobe法,電気抵抗法により測定される.ここでは前者2法について術式,注意点,ポイントについて説明する.
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