測定法の基礎理論 なぜこうなるの?
Zimmermann反応と17—ケトステロイド測定
仁科 甫啓
1
1虎の門病院生化学科
pp.807-810
発行日 1976年11月1日
Published Date 1976/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543201195
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1935年,Zimmermannによってステロイド骨格のC17位にケトン基を有するステロイドがm-ジニトロベンゼン(m-DNB)のアルカリ溶液中で赤色になることが見いだされ,翌1936年には尿中17-ケトステロイド(17-KS)測定にこの反応が用いられた.この17-KSとm-DNBとの反応は発見者の名にちなんでZimmermann(ZM)反応と呼ばれている.この反応はその後,多くの改良がなされたが,現在でも利用され続けているユニークな発色反応である.しかも,現在のところ,このZM反応にとって代わる17-KS測定のための優れた他の発色反応は出現していない.
そこで,今回もステロイド発色反応であるZM反応と17-KS測定について,その発色機構及び測定上の諸問題について解説を試みる.
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