技術講座 生化学
リポタンパク質
溝口 香代子
1
1慶応病院中検
pp.52-57
発行日 1976年1月1日
Published Date 1976/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200973
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血清中の脂質は遊離脂肪酸,中性脂肪,コレステロール,リン脂質などに大別され,おのおの血清タンパク質と結合して水に可溶性の状態で血中に存在する.このうち遊離脂肪酸は大部分血清アルブミンと結合しているが,中性脂肪,コレステロール(遊離型及びエステル型),リン脂質はアポリポタンパク質と結合してリポタンパク質を形成しており,脂質の運搬と代謝に重要な働きを演じている.
リポタンパク質の分析には,その構成成分である各種脂質やアポリポタンパク質の物理化学的性質を利用した種々の方法がある.リポタンパク質(Lp)は大きく4つに分画され,分画されたリポタンパク質の呼び方は,分析法によってまちまちであるが,それらの関係を示すと表のようになる.
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