技術講座 病理
細胞診検体の取り扱い方・2—呼吸器
南雲 サチ子
1
1大阪府立成人病センター・細胞診
pp.73-75
発行日 1975年6月1日
Published Date 1975/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200819
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喀痰細胞診は,肺癌の診断に欠くことのできない検査法であることは周知のとおりである.また最近,種々の選択的病巣擦過法が進歩し,直接病巣から得られた被検材料による細胞診断ができるようになり,肺癌の早期診断に進歩をもたらした.
しかし,このような優れた検査法によって得られた材料でも検体処理の不手際から,判定しにくい標本を作ってしまうと,癌細胞を見落としたり,組織型の推定を誤ったりすることになりかねない.そこでより良い標本を作るために,従来から行われている喀痰材料と直接採取された材料についての標本作製法を,日常の経験を通して述べる.
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