検査の昔ばなし
中央検査室以前
緒方 富雄
1
1東大・血清学
pp.46-47
発行日 1975年4月1日
Published Date 1975/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200759
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1年あまり前,年でいうと昭和48年(1973)11月24日,わたしは北里大学で開かれた第20回日本臨床病理学会総会で"臨床病理学——その過去と将来"という題で記念講演をした.なぜ"記念講演"であったのかというと,次のような理由からである.日本臨床病理学会の前身である臨床病理懇談会が第1回の会合を開いたのが昭和26年(1951)11月20日で,この懇談会が発展して"日本臨床病理学会"と改称されたのがそれから2年後の昭和28年(1953)12月である.それは昭和48年からちょうど20年前になる.その第1回総会は翌昭和29年(1954)に入って開かれたが,上述の北里大学での総会はちょうど第20回にあたったわけである.この学会の発足とは少し食い違うが,第20回総会を迎えたということは,十分記念する価値があるというわけで,総会長斎藤正行教授が記念講演を企画し,それをわたしにするようにと命じたのである.
わたしはこの記念講演にずいぶん力を注いだが,時間の制約があったので,言い足りないところが少なくなかった.それでこの講演を"臨床病理"(第22巻臨時号,359,1974)に掲載してもらう時に,かなり手を加えて整備した.しかし論旨を変えたわけでない.
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