病気のはなし
多発性キャッスルマン病
田丸 淳一
1
,
藤野 智史
1
1埼玉医科大学総合医療センター病理部
pp.1280-1284
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200004
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Point
●キャッスルマン病(CD)は発熱などの炎症症状を伴うリンパ増殖性疾患であり,リンパ節病変が局在性キャッスルマン病(LCD)のものと多発性/多中心性キャッスルマン病(MCD)に発生する症例がある.
●病理組織像は,LCDでは硝子血管(HV)型が,MCDでは形質細胞(PC)型やそれらの混合型が多い.
●LCDは病変を取り除くことで予後は良好であるが,MCDは進行性疾患であり,その予後は決してよいものではない.MCDではIL-6がその病態形成に関与していることが明らかにされ,現在は抗IL-6レセプター抗体の治療適応となっている.
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