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「さあ,2013年,頑張ろう」と思ったら,もう4月になってしまいました.全く時の早さに驚きます.多くの職場でもそうと思いますが,先月末には,長年,私たちの職場を支えてくださったのち定年退職された方々をお送りする会があり,昨日は新入職員の歓迎会がありました.変化しない組織には当然ながら進歩はなく,この時期は組織にとって大変重要な時期であり,自分たちの組織の原点を見つめ直す時期かと思います.自分も,働きだしてもう30年もたってしまったことに愕然としてしまいますが,やはり,長い年月も一日一日の積み重ねであり,本当に毎日を大切にしないといけないと感じています.
さて,本号の「病気のはなし」では筋ジストロフィーが取り上げられています.生化学検査,生理検査,遺伝子検査などの臨床検査が,その診断に重要な役割を果たしています.他のコーナーも,第一線の先生方のご執筆によって,いつもと同様,大変充実した内容になっています.また,「オピニオン」は『臨床検査振興協議会の活動と今後』と題されています.本協議会は,臨床検査の価値を高めるため,そして,臨床検査の重要性に対する理解を広く深めるため,臨床検査にかかわる団体が集結した組織です.「臨床検査の価値を高めるため」と書きましたが,1990年代以降,検体検査の実施料は不当に切り下げられ,「臨床検査が正当な評価を受けるため」としたほうがよいかもしれません.いずれにしても,本協議会の努力によって,右下がりであった臨床検査の評価が逆に上昇に転じようとしています.多くの読者は臨床検査そのものの技術・知識の勉強のために本誌をお求めになっていると思いますが,このオピニオンを読んで,臨床検査の医療(経済)のなかの位置付け,評価にも関心をもっていただければと思います.
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