学会印象記 第59回日本臨床検査医学会学術集会
検査データから患者を診る
石井 里佳
1
1兵庫医科大学病院臨床検査部
pp.437
発行日 2013年5月1日
Published Date 2013/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103936
- 有料閲覧
- 文献概要
紅葉の季節を迎えた2012年11月29日~12月2日,国立京都国際会館で第59回日本臨床検査医学会学術集会が開催された.会期中は時折雪がちらつき,連日とても寒かった.しかし,会場では専門性の高い研究や検討の発表が行われ大変興味深く,聞き逃すことがないように必死にメモを取っていたため寒さを感じることはなかった.
本学術集会のメインテーマは「臨床検査の再生」である.会長の一山智先生は,手作業中心の検査から多検体一括処理の自動化へ,さらにITテクノロジーを組み合わせたデータの精度向上と,われわれが生み出す検査情報は膨大になっている一方,それらが臨床診断に果たす役割や経済効率が問われてくる時代になったといえる,と述べている.つまり,臨床検査とそこから生み出される検査情報を臨床の現場に役立たせていくことが臨床検査の再生につながるということである.
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.