増刊号 この検査データを読めますか?―検査値から病態を探る
Ⅴ アレルギー・膠原病疾患
2 血球減少,低アルブミン血症,および尿所見異常を認めた22歳の女性《全身性エリテマトーデス》
池田 啓
1
1千葉大学大学院医学研究院アレルギー・膠原病内科
pp.1058-1064
発行日 2012年9月15日
Published Date 2012/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103697
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Ⅰ.症例
22歳の女性.10代の頃から直射日光に当たると皮膚の著明な発赤を認め,火傷のような水ぶくれができることがあった.半年前より倦怠感を自覚していたが,1か月前から顔面の紅斑が出現,毛髪が抜けやすくなったのを自覚し,37℃前後の微熱が出るようになった.2週間前から体重が増加傾向となり,下腿の浮腫が出現,増悪傾向となった.近医を受診したところ尿蛋白3+を認め,当院に紹介され受診,精査・加療目的で入院となった.
血圧122/60mmHg,酸素飽和度99%,体温37.2℃,身長156.2cm,体重52kg(4kgの体重増加).身体所見上,顔面の蝶形紅斑,口腔潰瘍(無痛性)および下腿の浮腫を認めた.
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