今月の表紙
乳管内乳頭腫
森谷 卓也
1
,
中島 一毅
2
1川崎医科大学病理学2
2川崎医科大学総合外科学
pp.497
発行日 2012年6月1日
Published Date 2012/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103555
- 有料閲覧
- 文献概要
【症例の概要】
70歳代,女性.乳がん検診で左乳房C領域に異常を指摘された.マンモグラフィでは同部に構築の乱れがありカテゴリー4,超音波検査では10時方向に構築の乱れを伴う不整形腫瘤ともみられる低エコー域が描出された.エラストグラフィを施行したところ,周囲よりも明らかに硬く描出される腫瘤であることが確認できた(図1).穿刺吸引細胞診では良性の結果が得られたが,画像上悪性(硬癌などの浸潤癌)を否定し得ないため,病巣部の摘出生検が施行された.最終的には間質の硬化を伴う乳管内乳頭腫(intraductal papilloma)で,良性と診断された.
Copyright © 2012, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.