ワンポイントアドバイス
透析のシャント部をうまく描出するには?
富田 則明
1
1東葛クリニック病院検査部超音波室
pp.1086-1087
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543103366
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血液透析患者のシャント〔バスキュラーアクセス(vascular access,VA)〕は,長期使用することでシャント血管の屈曲蛇行,膨隆(凹凸),動脈(静脈)瘤,狭窄とさまざまな合併症が発生する.
瘤全体を正しく評価するには,体表面に盛り上がった血管に対してプローブを直接当てると血管がつぶれてしまうので,たっぷり硬めのゼリー(軟らかいゼリーは流れやすいため)か,音響媒体(東芝製SONAGEL, GEL PAD,スキンなど)を使用して体表から大きく膨らんだ体表面にプローブを直接(密着)当てないで浮かせるよう工夫をする.
浮かせたプローブを被検者の検査部位に当てて固定させるために,検者は薬指,小指で支点を作り,肘前腕を枕などで固定する2支点支持部を作り,深部視野幅の広い台形スキャン(トラペゾイド)機能を活用するようにアプローチに工夫をすることが重要である(図1,2).
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