増刊号 顕微鏡検査のコツ―臨床に役立つ形態学
VI 病理
総論
1 病理形態像の観察の仕方,考え方
4 細菌学的観察と病理学的観察の比較
三関 信夫
1
,
手島 伸一
1
1同愛記念病院研究検査科
pp.1209-1211
発行日 2009年9月15日
Published Date 2009/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102620
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
顕微鏡を用いて細菌検査室が行っている病原微生物の同定と,病理検査室が行っている病理学的・細胞学的検査は,臨床的に重要視され優先的に採用される.細菌検査室と病理検査室が扱う検査材料には共通なものが多く,喀痰,血液,髄液,尿,胆汁,針生検材料などがある.特に喀痰は双方の検査室での主要な材料で,呼吸器疾患の病因を明らかにするために必要不可欠なものである.
本稿では,喀痰をもとに,当院の細菌検査室と病理検査室での検体の流れ,標本作製法や染色法,形態像の違いを示してみたい(図1).
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.