目指せ!一般検査の精度向上
―検出を高める寄生虫検査のポイント:3―日常検査で遭遇する原虫
山本 徳栄
1
1埼玉県衛生研究所
pp.268-272
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102395
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はじめに
わが国における2007年の外国人入国者数は約915万人,また日本人の出国者数は約1,730万人にも及んでいる.さらに,外国人登録者数は約215万人であり,わが国の総人口の約1.69%を占めている(法務省入国管理局広報資料).そして,国際的流通も活発化し,日々多種多様の食品が大量に日本国内に輸入されているのが現状である.
このようにわが国は国際社会を迎えているため,寄生虫類などの感染症の輸入,拡散などの健康危機に関する認識を強化することが重要である.したがって,寄生虫類の検査では,見逃しや誤同定がないように適切に実施しなければならない.
本稿では,原虫類に関する検査法の意義,ならびに主な原虫の鑑別法について概説する.
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