Laboratory Practice 〈生化学〉
亜鉛測定の自動分析
日暮 和彦
1
1株式会社シノテスト研究開発部
pp.528-530
発行日 2008年6月1日
Published Date 2008/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543102105
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はじめに
亜鉛(Zn)は,生体内に広く分布し,多くの金属酵素の重要な構成成分として存在する1).生体内のさまざまな機能が亜鉛によって維持されており,亜鉛欠乏の検出は疾患の治療に結びつく重要な情報の一つとなる2).
わが国の臨床検査においては,血清亜鉛のほとんどは原子吸光法,一部が除蛋白操作を必要とする用手法試薬にて測定されてきた.このような現状と,昨今の亜鉛測定の簡易化への要望の高まりに応じて,われわれはキレート剤を用いた亜鉛比色測定試薬「アキュラスオートZn」を開発した.本法は,除蛋白操作を必要としない,わが国初の直接比色法による自動分析装置用亜鉛測定試薬である.本稿では,本法の特性とともに亜鉛測定の特性についても論ずる.
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