病気のはなし
食道癌
河内 洋
1
1東京医科歯科大学医学部附属病院病理部
pp.512-516
発行日 2007年6月1日
Published Date 2007/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101737
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サマリー
食道癌は,食道粘膜を構成する重層扁平上皮から発生する扁平上皮癌がわが国では最も多く,喫煙,アルコール摂取が危険因子である.一方,欧米では逆流性食道炎患者の多さを背景として,腺上皮由来の腺癌が増加傾向にある.根治的治療法として,従来より外科的手術が行われてきたが,手術侵襲の大きさやQOL(quality of life,生活の質)の低下が問題でもあった.近年では,化学療法・放射線療法が外科的手術と遜色ない治療成績を挙げているほか,早期病変に対する内視鏡治療技術も驚異的に進歩している.
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