技術講座 一般
尿沈渣に必要な不明物質の鑑別法
坂牛 省二
1
1平内町国民健康保険平内中央病院臨床検査室
pp.409-415
発行日 2003年5月1日
Published Date 2003/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543101403
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
新しい知見
無晶性塩類(リン酸塩,尿酸塩)やシュウ酸カルシウム結晶および薬物結晶を封入した塩類・結晶円柱の尿沈への出現は,尿細管腔内での結晶化や尿細管腔の閉塞が考えられ,尿細管障害の1つの指標となる.また,腎尿路の結石症との関連においても重要な沈成分である.JCCLS尿沈検査法1)(GP1-P3)ではそのほかの円柱に分類されているが判別にも特殊な方法を必要とせず積極的に報告されるべきである.塩類・結晶円柱は,時に幅の広い円柱となって尿細管腔を拡張させ,円柱の内外に線維状や円形・類円形の特殊型尿細管上皮細胞を伴うことがある.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.