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下肢深部静脈血栓症(急性)の超音波検査
中村 道明
1
,
金子 織江
2
1並木クリニック
2横浜南共済病院臨床検査科
pp.673-674
発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100949
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下肢深部静脈血栓症(deep vein thrombosis,DVT)の超音波検査は2004年の関連9学会を中心とした肺血栓塞栓症予防ガイドライン発刊を契機に広く普及し,現在は検査法の標準化1)や検査時間の短縮などが課題となっている.ここでは検査の方法論,Bモード圧迫法での工夫と注意点,静脈血栓があるときの検査の進め方,われわれの検査手順(表)について述べる2,3).
1 . 下肢DVT検査の方法論(確定診断)
超音波検査にはBモード断層法,カラードプラ法(color Doppler mode),パルスドプラ法があるが,確定診断の原則はBモード法による圧迫法である.超音波プローブで大腿部より下腿部まで深部静脈の圧迫を行う.正常では静脈圧が低くプローブで静脈が圧排されるが,静脈血栓症では血栓のため完全に圧排されない.カラードプラ法,パルスドプラ法を適宜併用する.静脈血流の誘発はミルキング法,バルサルバ負荷などを用いる.
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