増刊号 細胞像の見かた―病理・血液・尿沈渣
                        
                        
                
                  
                  
              
              
              
                  
                  
                  
                  
                            
                                    第1章 病理 細胞像からここまでわかる
                                    5.体腔液
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    4)白血病・リンパ腫
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                堀内 啓
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
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                                                牛島 友則
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
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                                                松谷 章司
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1NTT東日本関東病院病理診断部
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.998-1002
                
                
                
                  発行日 2004年9月15日
                  Published Date 2004/9/15
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100773
                
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はじめに
体腔液中に白血病あるいは悪性リンパ腫の細胞が出現することは,癌腫に比べれば頻度は低い.しかし,鑑別診断においては,常に念頭に置くべき疾患である.特に小児では,これらの疾患が原因となる体腔液貯留が成人に比べて頻度が高く,重要である.白血病やリンパ腫の体腔への浸潤は,進行した病期に発生することが多いが,時には体腔液の貯留が初発症状のこともある.悪性リンパ腫の場合,体腔以外の部位に腫瘤を形成する原発巣があり,それが体腔へ浸潤することがほとんどであるが,稀に,体腔液中にリンパ腫細胞が出現するが,ほかに腫瘤を形成する原発巣がなく,原発性体腔液リンパ腫(primary effusion lymphoma)と呼ばれる疾患も知られている.また,白血病・リンパ腫の細胞形態の観察には,パパニコロウ染色(Papanicolaou stain)だけではなく,ギムザ染色(Giemsa stain)や免疫細胞化学も重要であり,標本作製の際に留意が必要である.

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