検査じょうほう室 血液 血液検査のスキルアップ
真空採血管の使用上の注意-その解説と現状の対応
高橋 勝幸
1
,
広木 俶子
1
1日本大学医学部附属板橋病院臨床検査部
pp.842-844
発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100729
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はじめに
2003年10月27日,NHKニュースで真空採血管の細菌汚染について報道された.この報道は,検査で用いられる真空採血管の一部にセラチア菌やセレウス菌が検出され,血液の逆流により感染の危険性があるとの学会報告を取り上げたものであった1).この報道により患者さんからの問い合わせや,安全な採血方法への対応で現場は混乱した.さらにこの報道直後に厚生労働省から出された真空採血法の指導書により医療現場が困惑したことは私立医科大学臨床検査技師会が調査したアンケートからも明らかとなっている2).しかしこの報道と指導書は,このような問題に疑問も抱かずに採血業務を担当していた私たちにとって一石を投じるものであった.
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