技術講座 微生物
細菌同定のための抗血清の正しい使用法
村田 正太
1
,
久保 勢津子
2
,
渡邊 正治
1
,
菅野 治重
2
,
野村 文夫
3
1千葉大学医学部附属病院検査部
2高根病院
3千葉大学大学院医学研究院分子病態解析学
pp.697-703
発行日 2004年8月1日
Published Date 2004/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100689
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新しい知見
現在,細菌学の研究室などでは,分子生物学的手法による16S rRNAの塩基配列や,定量的DNA-DNAハイブリダイゼーションからの分子生物学的情報を基に種および亜種までの同定が可能となった.さらに,従来から行われている形態学的,生化学的手法などの表現形質と先述した分子生物学的情報の組み合わせによる多相分類学が行われている1).しかし赤痢菌などの同定には種・亜種よりさらに細かい分類が必要であり,容易に行える検査として,今なお抗血清を使用した血清型別などが重要な検査である.
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