けんさ質問箱Q&A
ティッシュハーモニックの原理と長所短所は?
椎名 毅
1
1筑波大学大学院システム情報工学研究科
pp.158-160
発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100351
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超音波機器のティッシュハーモニックとはどのような原理の手法ですか.その長所短所も併せて教えてください.(さいたま市 M.M.生)
ティッシュハーモニックイメージングとは
生体内における超音波の伝搬や反射の特性が線形である場合は,送信された超音波パルスと対象からの反射波(エコー信号)との周波数帯域は同じです.しかし,伝搬や反射特性が非線形である場合,反射波には,送信パルスに含まれる周波数帯域の成分(基本波)のほかに,その2倍,3倍といった高調波(ハーモニックス)が発生します.この高調波を利用して生体内の形態や機能を画像化する手法がハーモニックイメージングです.このハーモニックイメージングは,コントラスト剤の散乱特性の非線形性を利用するコントラストハーモニックイメージングと,組織内を伝搬する際の非線形性を利用するティッシュハーモニックイメージングとに分かれます.
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