病気のはなし
妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)
永井 洋子
1
1東邦大学医学部総合診療・急病科学講座
pp.6-11
発行日 2006年1月1日
Published Date 2006/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543100309
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新しい知見
妊婦の三大死因の一つであり産科領域で非常に重要な疾患である“妊娠中毒症”(toxemia of pregnancy)は,わが国で長年使い慣れてきたその名称を妊娠高血圧症候群(pregnancy induced hypertension,PIH)と変え,その定義,診断基準,分類も大きく変わった.高血圧,蛋白尿,浮腫の三つを同等の重みで取り扱う立場から,蛋白尿のみ,浮腫のみのものは診断基準から除外し,高血圧がこの疾患の主体であるという立場に変え,諸外国に通じる普遍的な分類になったと考えられる(表1)1).
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