シリーズ・医用基礎工学入門・8
光・I
佐藤 信紘
1
,
七里 元亮
1
,
鎌田 武信
1
Nobuhiro SATO
1
,
Motoaki SHICHIRI
1
,
Takenobu KAMADA
1
1大阪大学医学部第1内科
pp.940-943
発行日 1985年8月15日
Published Date 1985/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917493
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はじめに
医科学領域での生体計測における最後の測定量として圧倒的に多いのは,紫外,可視,近赤外部における光の吸収,発光,散乱,反射に由来する電子スペクトルと思われる.医科学領域で取り扱う有機集合体である細胞内小器官,細胞,組織,臓器の構成成分の分析には,有機化合物のπ電子系の転移に基づくスペクトルや,発光分析,原子吸光分析などが広く用いられてきた.光を応用して生体諸物質の固定,濃度の決定のみならず,分子のおかれた環境,物質間の相互作用のごとき状態が,in vitroのみならず,最近ではin vivoでも観察する試みがなされている.ここで,光学と医科学との接点について学ぶことは自然科学研究の発展に資すること大と思われる.
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