新しいキットの紹介
RAHAテストの検討とマイクロタイター化
永井 博
1
,
稲井 真弥
1
1大阪府立成人病センター免疫血清科
pp.999-1002
発行日 1974年9月15日
Published Date 1974/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917360
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緒言
従来より慢性関節リウマチ(RAと略す)患者血清中に出現するリウマチ因子(RFと略す)の検出法には,①RFのヒトγ-グロブリンに対する反応性を利用したもの(Latex-fixation test1,2),Heller-FⅡ法3),Bentonite-floculation test4)など),②ウサギγ-グロブリンに対する反応性を利用したもの(Waaler-Rose反応5,6),Heller法7,8),Polyar-test9),ロイマスライド10)など)がある.このうち現在検査室で一般的に実施されているのは,Latex-fixation test (RA-test)およびHeller法であろう,RA-testは,被検血清を非働化せずに実施した場合RA以外の疾患でも高率に陽性となる10,11),これは,RF以外の抗グロブリン因子によるものがほとんどである.抗グロブリン因子には,RF以外に抗抗体,抗Gm因子,抗InV因子,Andresenの因子など多数あり,これらはすべてヒトγ-グロブリンとは反応するが,ウサギγ-グロブロリンと反応するのはRFのみである12).また,RA-testを実施する時,被検血清を非働化してRA以外の易熱性抗グロブリン因子の活性を取り除くことにより,このテストのRAに対する相関性が増す.しかしウサギγ-グロブリンを用いた反応のほうがさらにRAに対しての特異性が高いことは周知のとおりである.
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