グラフ
血清検査と自動分注器
堀越 晃
1
1東大中央検査部血清
pp.969-973
発行日 1966年10月15日
Published Date 1966/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917059
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
分注器の特徴は,一定量の溶液を多数の容器に,正確に,能率よく分注ができる点にある。原理は2組の弁を相対的に作動させ,吸入と分注を連続的におこなえるようにしたもので,正しく操作をすれば誰でも正確に分注することができる。分注器は手動分注器と自動分注器がある。手動式は分注作動を手でおこなうもので,分注量に応じたセット(0.15〜10ml)が用意されており,操作が簡単でどこででも分注がおこなえる。自動分注器は液量調整範囲が広く,分注速度も自由に調節することができるのと労力が少なくてすむので,多数の分注に便利であろう。血清反応では同じ溶液を多数の試験管に分注することが多く,特に補体結合反応における補体液と感作血球浮遊液,その他血清希釈用の食塩水,試薬,血球浮遊液等いろいろな溶液の分注に用いられる。
分注器の操作は簡単であるが,正しい扱い方をしないと,その性能を十分に発揮することができないから次の点に注意しよう。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.