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試薬の分注
降矢 熒
1
1東女医大・生化学
pp.1453
発行日 1970年12月15日
Published Date 1970/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907036
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定量操作では試薬の添加が多くの部分を占めている.これをいかに合理的に行なうかは,その能率と精度に大きな影響をもっている.
以前はホルピペットやメスピペットが用いられていた.これらの欠点は,口を使うため,感染や悪ガスを吸い込むなどの危険があることである.そこでピペット類にゴムキャップをつけたり,あまり正確を要しないときは駒込ピペットを用いることもある.ピペット類は排出時間を一定にする必要があるから,ゴムキャップをつけるときには,その圧し方を一定にする必要がある.自然排出を望むときには,ゴム製ピペッターや百瀬式ピペットを用いる.またビューレットを用いて分注することもある.メスピペットをビュレーット替わりに用いることもあるが,精度はかなり落ちる.多くの型式の自動ビューレットの中には試薬の分注に適したものがある.
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