今月の主題 輸血検査
話題
HIV感染における長期未発症者―わが国における実態を踏まえ
三間屋 純一
1
Jun-ichi MIMAYA
1
1静岡県立こども病院血液腫瘍科兼血液管理室
キーワード:
HIV-1感染
,
長期未発症者
,
LTNP
,
ケモカイン
Keyword:
HIV-1感染
,
長期未発症者
,
LTNP
,
ケモカイン
pp.908-912
発行日 1999年8月15日
Published Date 1999/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916926
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1.はじめに
HIV感染後無治療にもかかわらず10数年以上経過してもAIDSを発症しない長期未発症者(long-term non-progressor;以下LTNP)の存在が,世界的に注目を集めている図1~4)).これらの症例ではCD4+リンパ球数が500cells/μl以上と比較的免疫能が保たれ,しかも血清中ならびにPBMCs (peripheral-blood mono-nuclear cells)中のウイルスDNA量が低値を示すことが特徴とされている5,6).本稿では,その定義,特徴,要因およびわが国におけるLTNPの実態について概説することとする.
Copyright © 1999, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.