研究
GL管による尿糖測定に関しての検討(II)—反応に影響を与える因子について
佐々木 禎一
1
,
坂本 稜子
1
,
牧 竜子
1
1札幌医科大学附属病院中央検査部生化学部門
pp.1277-1280
発行日 1966年12月15日
Published Date 1966/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542916637
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GL管による尿糖測定のさい反応呈色に影響をおよぼす諸因子について検討して,次の諸結果を得た。
1)Na2CO3液と混合して紫〜青色を呈する尿試料がまれにあるが,これは微量混入のBSPによるものと思われた。
2)D-glucuronolactone,cysteine-HCIの混在はかなりの高濃度で吸光度をわずかに変化せしめるが,glutathione,ascorbic acidおよび尿素の混在(0〜200mg/dlは測定値に影響を与えなかった。
3)三塩化酢酸による除蛋白は尿糖測定値にほとんど影響を与えぬと考えられる。
4)0〜0.5%濃度のalbuminの存在は尿糖測定にまったく影響を与えぬが,globulinは0.1%以下でも混濁の原因となる。
5)尿色素の除去は酸性白土よりも酢酸鉛/無水Na2CO3(8:1)混末が良く,混濁や尿糖の損失もみられないようであった。
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