今月の主題 生理検査
技術解説
テレメータリング—その装置と使用上の注意
安田 一
1
1日本光電工業㈱
pp.375-384
発行日 1980年4月15日
Published Date 1980/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915427
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
宇宙飛行士の心拍数,血圧,体温などの生体情報は,地上で絶えずモニターする必要があるが,この場合検者は被検者に近付くことができないから,無線テレメーターは不可欠である.宇宙開発,航空医学などとともにテレメータリングの技術は近年長足の進歩を遂げ,低価格で信頼性も向上した医用テレメーターが臨床に供されるようになったので,その用途は一般に使われ出したころからみると大きく広がっている.中でも心電図の負荷試験や,ある程度の行動の自由と絶えざる監視の両立が要求されるCCU,ポストCCUなどでの普及が目立つ.またコードレスであるために施療の妨げにならず,電気ショックに対する安全度も高いことから,手術室やICUでも使用されるようになってきている.
テレメータリングとは"遠隔測定"の意味で,例えば心電図の電話伝送などもその範疇に入るが,ここでは主として臨床用の無線テレメーターの装置の概要と取り扱いについて述べる.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.