新しいキットの紹介
エンザイムイムノアッセイによるCEA測定法(ABBOTT)の検討
伊藤 寿美子
1
,
飯森 糸子
1
,
仁科 甫啓
1
,
北村 元仕
1
,
佐藤 誠也
2
1虎の門病院臨床化学
2北里バイオケミカルラボラトリーズ・内分泌
pp.95-98
発行日 1980年1月15日
Published Date 1980/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542915360
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はじめに
癌胎児性抗原(carcinoembryonic antigen;CEA)は,1965年Gold1)らにより結腸癌組織及び胎児の腸管上皮組織中に見いだされた.その後,多くの研究者2,3)によりラジオイムノアッセイ法による測定法が開発され,血中CEAの測定は,内胚葉性器官の癌の診断及び臨床経過の観察に有効な手段として用いられるようになってきた.しかし,アイソトープを用いるため特殊な測定機器と設備を要し,また廃棄物の処理や放射線障害に対する取り扱い上の注意が必要とされるなど,多くの問題がある.
今回,これらの問題のない酵素を標識物質とし,更にサンドイッチ法を採用した酵素免疫測定法のキット(アボット・CEA-EIA)が開発され,検討する機会を得たので,基礎的検討を行い多少の知見を得たので,その結果を報告する.
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