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資料
PHA法を用いたHSV抗体測定キットの検討
A Study of the Determination of HSV Antibody Assay Kits by PHA
石井 明彦
1
,
渡久地 政茂
1
,
菱本 恒温
1
,
井唯 信友
1
Akihiko ISHII
1
,
Masashige TOGUCHI
1
,
Tsunemitsu HISHIMOTO
1
,
Nobutomo ITADA
1
1国立京都病院臨床検査科
1Clinical Laboratory, Kyoto National Hospital
pp.209-212
発行日 1988年2月15日
Published Date 1988/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913583
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はじめに
単純ヘルペスウイルス(HSV)は,水痘帯状疱疹ウイルス(VZV),サイトメガロウイルス(CMV),Epstein-Barr Virus(EBV)などとともに,ヘルペスウイルス群に属するDNAウイルスで,抗原的に一部異なる1型と2型が存在する.1型は生後半年から20歳ぐらいまでの間に,大多数の人に初感染を起こし,小児の場合には大部分が不顕性,もしくは軽症である.これに対し2型は,それ以降の年齢層に主として性交によって伝染する.両型とも1〜数回の感染後,ウイルスは三叉神経や,その他の神経節に潜伏感染を起こし,体調の乱れなどに伴ってその神経支配域の皮膚,粘膜に回帰性疱疹を起こす1).
近年,生活環境の向上に伴い,HSV 1型の初感染年齢が乳幼児期から成人期へと移行してきている2,3).このため成人の初感染,さらには無抗体女性の妊娠,出産が増加し,移行抗体を持たない新生児の全身性HSV感染症が問題となっている4).
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