センサの応用・5
温度センサの応用
田村 俊世
1
Toshiyo TAMURA
1
1東京医科歯科大学医用器材研究所計測部門
pp.993-999
発行日 1987年9月15日
Published Date 1987/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542913410
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はじめに
臨床における体温計測は,発熱に関する情報を得る検温が一般的である.そのほか,循環状態の指標としての皮膚温の計測,基礎体温の計測,高体温による癌治療の制御のための温度計測,体表面温度分布測定による悪性腫瘍の診断などがある.
検温には水銀温度計が広く一般に用いられている.精度が高く,安定性があり,取り扱いが容易で,安価であるなどの点で,温度計測機器としてきわめて優れている.しかしながら,目盛りを読む機構は連続計測に不便であり,水銀汚染の問題もある.水銀温度計に代わるものとして,サーミスタを用いた電子体温計が用いられるようになってきており,記録計と接続できる機器も開発されている.
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