2色ページ 環境とからだ・3
温度とからだ
永坂 鉄夫
1
1名古屋大学環境医学研究所
pp.676-679
発行日 1974年6月1日
Published Date 1974/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917040
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普通,人は衣服を着,家の中で生活することが多い.衣服と皮膚との間には一種の熱平衡のとれた温度環境(いわゆるmicroclimate)が形成されるし,家屋や車の中などは厳密な意味での自然の気候環境とはいささか性格が異なる.環境医学として温度と人とのかかわり合いを論ずる場合,従来の体温調節生理学でなされた裸体での研究から更に発展し,これら入工的因子の影響をも考慮した上で,色々な現象を分析する必要があろう.動物を含めた環境生理学の重要なテーマである適応,馴化の問題などは章をあらためて解説する予定である.
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