医学の中の偉人たち・3
Andreas Vesalius 近代解剖学の父
飯野 晃啓
1
1鳥取大学医学部解剖学第1
pp.306
発行日 1986年3月15日
Published Date 1986/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912911
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Andreas Vesaliusは1514年,ベルギーのブルッセルで生まれた.父が宮廷薬剤師であったため子供のころから医学に興味を示し,ネズミ,イヌ,トリなどの小動物を解剖するのが好きであった.
18歳のとき,医学を修める目的でパリ大学に留学し,解剖学をJacobus Sylviusの下で研鑽した.Sylviusは当時ヨーロッパでもっとも名の知れた解剖学者で,現在でも大静脈のSylvius弁など彼の名を付けて呼ぶ部分がいくつか残っている.Sylviusは解剖を助手や職人にまかせず,自ら執刀して従来の習慣を破った人である.
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