今月の主題 医用センサー
センサー
イムノセンサー
軽部 征夫
1
Isao KARUBE
1
1東京工業大学資源化学研究所
pp.1015-1018
発行日 1985年9月15日
Published Date 1985/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542912660
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1.はじめに
血液などの体液中には各種化合物が含まれており,これらの計測は診断にきわめて重要な情報を与えてくれる.特に血液中の蛋白質,抗原,ホルモン,医薬品などの計測には免疫反応が利用される.免疫反応は抗原と抗体との特異的な複合体の形成を特徴としており,免疫分析法はこれらを巧みに利用している.免疫分析法では標識剤としてアイソトープ,蛍光プローブ,酵素などが用いられる.特にラジオイムノアッセイはpg (ピコグラム)の超微量成分が行えるので普及しているが,アイソトープを用いるため種々の問題をひかえている.その他の標識免疫分析法も煩雑な操作を必要とし,測定に時間を要する問題点があった.そこで,イムノセンサーが考案されるに至った.ここでは筆者らが進めている新しいイムノセンサーシステムに焦点を合わせることにする.
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