臨床化学分析談話会より・29<関東支部>
価値水準の高いものの追求—正常値について
中 甫
pp.31
発行日 1976年1月15日
Published Date 1976/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909237
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第185回分析談話会関東支部例会(1975.9.16)は東大薬学部講堂において開催された.残暑が厳しい中でまだ夏休み気分が抜けないのか,出席者が比較的少なく残念であった.今回は"なぜいけないか,本当によいか"シリーズの中休みで専売公社東京病院の玄番昭夫先生に"正常値について"の講演をしていただいた.次いで慶大病院の加野象次郎先生と三井記念病院の中甫により第9回国際臨床化学会議の報告が行われた.内容が異なるので別々にその概要を述べることにする.
周知のように玄番先生は順天堂大の林康之先生とともに正常値について数々の業績があり,正常値について比較的厳格な考え方を主張される方である.今回もその考え方のフィロソフィーが披露された.正常値の設定については,サンプリングの問題推計学的手法など現実に幾多の問題が存在する.玄番先生の話を要約すると,
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